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【内定者レポート】神楽と私

戸敷 宗太郎

こんにちは
おふろcafé bivouacの戸敷(とじき)と申します!

 

以前、ちょこっとだけブログに登場させていただいたのですが、みなさん覚えていただいているでしょうか???

はい!日本酒のブログの時に登場したあの大学生のとじきです!

入社前にいろいろとお仕事をいただいて、もはや生活が大学生ではないと周りからあれこれ言われております(笑)

そんな私が今回、昨年末の12月17日・18日にかけて行われた、私の地元の伝統文化である高千穂夜神楽に参加したレポートをさせてもらえる機会をいただきました!

早速ではありますが、地元大好き人間がこの「神楽」とやらについて、まとめました。しばしおつきあいください。

高千穂夜神楽とは・・・・・

 

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まず始めにアマテラスと聞いてぴんとくる方とこない方とがいらっしゃると思いますが、神楽とはそれにまつわる舞のことです。

とても端的すぎて伝わらないですよね。。。スミマセン

 

しっかりとご説明すると、太古の昔に太陽神「天照大御神(あまてらすのおおみかみ)」とその弟「須佐之男神(すさのおのみこと)」という姉弟がおりました。その須佐之男神の日頃の乱暴ぶりに耐えかねた天照大御神は恥ずかしさから天岩戸にお隠れになってしまいました。

そのため、世界は真っ暗になってしまうのです。困った八百万(やおよろず)の神々が天安河原にあつまり相談をした結果、岩屋の前で宴会を開くことに。その途中、芸達者な神が舞を踊り神々が楽しそうにしていると賑やかな音が気になった天照大御神が岩屋の中から外の様子を見ようと戸を少し開けました。
その瞬間に力持ちの神様が岩戸を投げ飛ばし世界に光が戻った。ちゃんちゃん。
と、こんな日本神話の「天岩戸伝説」に由来しているのが高千穂夜神楽です。

ショート昔話をお送りしました(笑)

現在は、1年の豊作への感謝と来年の五穀豊穣祈願のために毎年11月~2月の期間に、その地区ごとに33番の夜神楽が奉納されています。

 

1日の流れをレポート・・・・・

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さてさて、それでは今年の夜神楽の1日の流れをご説明します。33番の夜神楽を奉納するということはその名の通り、夜通し行われるんです!
まずは、舞を奉納する人=一日だけの神様(ほしゃどん)たちは、朝集合して御神酒を飲んで準備に入ります。そして昼過ぎに地域の神社から道行き(神様の行列が地域を練り歩く)がスタートします。

そのまま、毎年抽選で選ばれた民家に神様たち(ほしゃどん)が集まって、次の日の朝から昼にかけてノンストップで舞を奉納し続けるのです。

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、私は1年に1回だけこの神様になれるということです。(笑)
両親に聞いたら、それが嬉しくて小さい頃からあんたは神楽を続けてきたんじゃない?という風に言われました。

そして夜も更けてくると、だんだん見ているお客様も眠くなってきたり、笛や太鼓を叩いているほしゃどんも寝ながら演奏したり・・・。

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33番の舞は平均すると1つの舞が1時間と長いものなので、それがノンストップとなると舞うのも見るのもなかなか気力が必要なんです!
そんな中、朝日が差してきて夜神楽もクライマックスへ!!!

 

先ほどご説明した「天岩戸伝説」にあった力持ちの神様が岩戸を投げ飛ばす「戸取の舞」の時には、大きな拍手と歓声があがります。
お昼近くになり33番目のラストの舞。この時には、「ほしゃどん」と「地域の人」と「お客さん」が一緒になって唄い踊ります。神と人が一緒になって舞い遊ぶわけですね。

おじいさんもおばあさんも、子どもも大人もみんなで寄り添い合いながら唄って踊る姿に毎年のことながら感動しました。

私がこの2日間の為だけに帰ってきたことをみんな知ってて85歳の大師匠の横でこの舞をさせていただいた時には涙が止まりませんでした。

地元の温かさってこういうときに本当に心から感じるんですね。

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なんでこれが続いているのか、私が続けているのか・・・

この伝統芸能は約800年続いていると言われております。

しかもこれは、舞い方のマニュアルなどが動画や画像で残っているわけではなく口伝えや身振り手振りを、人が人に教えて伝承されてきました。そのため、高千穂夜神楽は国の重要無形民俗文化財に登録されています。
近年では、私の師匠たちは公演依頼を受けパリやブラジルにも出向いており、世界的にも認められているといっても過言ではありません。
そして、私がこれを毎年続けている意味。

それは地域で育った、地域に育ててもらった私ができる皆さんへの恩返しだと思うからです。

日本の人口が年々減少し、少子化が進む中、地域に若い人が少なくなっている昨今、高千穂町もその例外ではありません。

そんな中で、地域に住むおじちゃん・おばちゃんたちは

「若者が地域の行事を盛り上げてくれたり、支えてくれたりすることが何より嬉しい」

と言っていました。
しかし、私が中学生の時に一度だけ神楽をやめたい、と思った時がありました。周囲の友達がやめていく時期でした。

「(友達と同じように)自分もやめたい」

と両親に告げたことがあります。

何をやるにもやめるにも反対をしなかった両親でしたが、その時ばかりは全力で止められたんです。

「やめなさんな、どんな形でも続けなさい。」

その意味が、今この歳になって分かった気がしています。
まじめな話になってしまいましたが、わたしのような地元の若者を引きつける魅力が、高千穂夜神楽には宿っている気がします。

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みなさんにもぜひ見て欲しい!・・・・・

地元自慢コーナーみたいになってしまい、みんなにあれこれ言われそうですが(笑)

夜神楽のみならず、高千穂にはとても魅力が溢れています。

その証拠にあんなに田舎なのに芸能人に遭遇する確率がとっても高いんです。お忍びで来られているようなのであまり騒げないんですが。。。

今回帰省した時にもRIZAPで最近話題になった森永卓郎さんに近所の神社でお会いしたり。学生の時には、昨日小栗旬が来てたらしいねという話題が上がったり。直近だと、歌手の遊助さんが「流れ」という新曲のMVの舞台に高千穂を選んでいただいたりと。

さすがはパワースポットという感じです!

最後に・・・・・

みなさんにこの高千穂の大自然の写真を見ていただきながら癒やしをお届けします!そして、温泉に絡めて言えば九州には湯布院や別府・黒川などとっても素敵な温泉がたくさんあります。

ぜひみなさんもお時間があれば九州にも足を運んでいただければと思います。

ではまた、次回お会いするときは正社員とじきとして!

ご期待ください!!

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戸敷 宗太郎SOTARO TOJIKI

Department
おふろcafé 白寿の湯
Position
副支配人

宮崎県出身の1994年生。東洋大学国際地域学部国際観光学科卒業。18歳の時に東京に来て、都会の眩しさに目がくらむ日々。それでも地元で仕事を作るという夢をかなえるため、大学在学中に観光業を勉強する傍らNPO法人ETIC.にてインターンシップを行い、町づくりや地域の起業家たちのことを学ぶ中で温泉道場と出会う。現在は、埼玉県ときがわ町の皆様と地域を盛り上げるために、「ときたまひみつきちCOMORIVER 支配人」として奮闘中。趣味はNBAやBリーグ観戦。特技は「神楽」の舞。好きな食べ物は「あんこ」です。

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