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【温泉道場ゼミ】伝統芸能「歌舞伎」を見に行ってきましたの巻

久保 光太朗

めっきり冷え込んできましたね。皆様お元気ですか。以前ライザップの講座を受けて、すっかり筋トレにはまってしまっている久保です。筋肉は裏切らない! そうだねプロテインだね! 肩にちっちゃい重機乗せてんのかーい!

 
久保さん
(薪割にいそしむ筆者近影)

…突然ですが、みなさんTVアニメ「ダンベル何キロ持てる?」見ましたか? オープニング曲「お願いマッスル」が本当に神曲で、私の中では2019年度ベストオブミュージックランキングに堂々ノミネート。Official髭男dismの「Pretender」と1位を争う熾烈なバトルを繰り広げています。

歌中に「掛け声」が入るのですが、これがめちゃくちゃ面白い。ボディビル大会の声援をもとにしているのですが、テンポが良くて引き込まれてしまう、まさに「聞くプロテイン」。皆さんも疲れた時にどうぞ。ちなみに「掛け声」、今日のブログで重要なフレーズです。(曲を聞いたことの無い人はぜひ聞いてから続きを読んでもらえたら嬉しいです)

芸術ゼミで歌舞伎を見にいこう!

さて今回私は「温泉道場ゼミ」を活用して、歌舞伎を見に行ってきました!「温泉道場ゼミ」の制度について、皆様ご存知でしょうか?

 
ブログ記事:写真2
(当日は大雨でした)

「しらざぁ言って聞かせやしょう!」ドドン!!
有志の社員各々が、テーマを決めてメンバーを、募り社外に繰り出して、実地で学ぶ世の英知。しかも費用は会社持ち、度肝を抜くその采配で、尽きぬ珠玉の経験を、得られるなんざァ感無量。価千金たァ小せえ小せえ。このおいらには価万両、何万両。ハテ、素晴らしき、制度じゃなァ…

七五調で決めてみました。歌舞伎なので。

今回は芸術文化に触れ、教養を養おうというテーマ。日本の古典芸能、「歌舞伎」を、新宿は歌舞伎座に見に行ってきました! 教養、養われた~~!!

 

歌舞伎は進化し続ける最強のエンタメ力が魅力!

ブログ記事:イラスト
伝統芸能として語られることが多い中、最近では漫画ONE PIECEに題材をとった演目などもあったりするこの歌舞伎。もともとその時代ごとの時事ネタや、紙吹雪が舞ったり演者が空中を飛んだり舞台が回るなどの奇想天外な演出をどんどん開発し取り入れるなど、観客にいかに楽しんでもらえるかを追求し続けてきた、非常にエンタメ性の高い日本芸能だと言えるでしょう。

ちなみにONE PIECEの作者尾田栄一郎は歌舞伎に影響をかなり受けていて、キャラが決めゼリフを言うときの効果音「ドンッ!」なんかは歌舞伎の演出そのものですし、それぞれの編が終わる際に七五調で語られるエピローグなどは場面転換の際に唄われる唄に似ています。さらに言えばちょうど今ジャンプに掲載している「ワノ国編」なんかは、もろに歌舞伎の造形を取り入れたキャラが大活躍。(ちなみにワンピース歌舞伎では実際にルフィの腕が伸びるそうです。どんなギミックなのでしょうか。めちゃ気になる。)

様々な意見はあるかと思いますが、伝統に新たな息吹を吹き込んで、新しい価値を作り出し次の世代へ繋いで行こうと創意工夫をする姿勢は、私たち温泉道場が目指す方向性ととてもよく似た心意気を感じます。

 

いざ鑑賞!めくるめく恩讐の悲劇へ…

ブログ記事:写真3
【幕の配色が永谷園っぽくてテンションMAX!】

さて、さてさて、歌舞伎といえばあの三色の、どでかい幕がジャーーーーっと開いて、いよいよ始まり! 演目は「三人吉三」「二人静」の2本立て。

三人吉三は金100両を巡って、同じ「吉三」の名を持つ3人の悪党たちの、親子の契り、兄弟の契りが、時代を超えて幾重にも重なる因果応報の悲劇です。

義理と人情と愛と欲と悪と善とが複雑に絡み合い、本当にその全てが緻密に張られた伏線によって幕が進むごとに立ち現れていく構成の妙。幕が切れるごとにハラハラが募り、クライマックスへ向けて加速して行く、全く飽きさせない展開。最後に冬の江戸で櫓太鼓を悪党の一人である「お嬢吉三」が叩き鳴らすというシーンがあるのですが、この演出がまた凄くて。白い雪が舞う中で、町方同心らと大立ち回りを演じた後に、高い櫓に上り詰め、太鼓をたたくお嬢の姿。この時の彼女の衣装が目が覚めるような真っ赤な着物なのですね。

乱れる着物の紅と降りしきる雪の美しいコントラスト。しかも雪は紙吹雪で実際に舞台上から降ってきて、観客席まで流れてくるのです。舞台と客席が一体になる、この臨場感。まさに浮世絵そのものにバチっと決まったその瞬間、天井桟敷から飛ぶ「音羽屋!」「中村屋!」の掛け声。クライマックスここに極まれり。ドンッ!

初演が1860年とのことですから、150年以上演じ続けられてきたのも頷ける、ものすごい作品でした。もちろん演出方法はその時代ごとに変わるのでしょうが、純粋に素晴らしく面白かったです。

この歌舞伎における「掛け声」を「大向こう」という言い方をします。玄人のお客さんが「待ってました!」と盛り上げる合いの手のようなもので、これが歌舞伎には必要不可欠。大向こうを前提とした演目もあるほどで、客席を巻き込んで掛け合いを行うことが息づいている芸能は空間にポジティブなエネルギーが満ちているように感じます。この演者と観客を一体化させるような仕掛けを上手に取り入れていくことが、エンターテインメントには大事な要素なのでしょう。

ボディビル大会の掛け声もまた本質的には同じもの。舞台に声をかけることで、演者と観客という枠を超えたインタラクティブなライブ感が生まれる。ボディビルに題材をとった「お願いマッスル」があれほどの神曲なのは、この歌舞伎的なライブ感、エンタメ性を歌の中に織り込んだからに他なりません。歌舞伎の精神は今も私たちの中に息づいているのです(なんのこっちゃ)。

 
ブログ記事:写真4

そんなこんなで温泉道場の「芸術ゼミ」、歌舞伎を通して日本伝統のエンタメ文化に触れることができました。

お客様を楽しませるための創意工夫。物理的(紙吹雪)&精神的(掛け声)な客席との一体化。ついレスポンスしたくなってしまうようなインタラクティブ性をどう取り入れていくか。お客様と一緒に楽しいお店を作り上げていく上で、これらは重要なヒントになると感じます。

今回学んだエンタメの精神を、ぜひ温泉道場(と筋トレ)でも活かしていきたいと思います! ありがとうございました!

久保 光太朗KOTARO KUBO

Department
おふろcafé ハレニワの湯/BIO-RESORT HOTEL&SPA O Park OGOSE
Position
支配人

北海道出身。2017年度新卒入社。ドイツ協会公認アウフギーサー。歌って踊ってデザインできる支配人を目指して奮闘中。お店の壁にドリルで穴を開けられるって最高。サウナ、水風呂、外気浴、ビリヤニ、Yeah。

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